【平成22年度税制改正の主な改正点 企業関係】 |
Ⅵ.グループ法人税制の整備
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企業グループの一体的運営が増加している中、課税の中立性や公平性確保等の観点から以下のような整備が行われます。なお、対象法人は、連結納税制度を採用する法人以外の100%支配関係のグループ法人すべてとなるので注意が必要です。
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1. |
100%グループ内の法人間の資産の譲渡取引等の損益の繰延や受取配当の全額益金不算入(負債利子控除の不要)など
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2. |
親会社の資本金が5億円以下の法人の100%子会社については、以下の制度が不適用
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イ. |
軽減税率
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ロ. |
特定同族会社の特別税率の不適用
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ハ. |
貸倒引当金の法定繰入率
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ニ. |
交際費等の損金不算入制度における定額控除制度
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ニ. |
欠損金の繰り戻しによる還付制度
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3. |
グループ法人間の寄付金について、支出法人では全額損金不算入、受領法人では全額益金不算入
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4. |
連結子会社の欠損金の持込制限の緩和など連結納税の見直し など
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以上の適用は原則平成22年10月1日以後ですが、1部制度については同22年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。
(注意)100%グループ内法人とは、完全支配関係(原則として、発行済株式の全部を直接又は間接に保有する関係)のある法人をいいます。
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Ⅵ.租税特別措置の縮減、廃止等
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【廃止されるもの】
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1. |
地震防災対策用資産の特別償却制度における耐震改修工事に係る措置について、適用期限の到来をもって廃止されます(所得税についても同様)
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2. |
優良賃貸住宅の割増償却制度における中心市街地優良賃貸住宅に係る措置について、適用期限の到来をもって廃止されます(所得税についても同様)
など
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【延長・拡充等されるもの】
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1. |
試験研究費の増加額に係る税額控除(増加型)又は平均売上金額の10%を超える試験研究費に係る税額控除(高水準型)を選択適用できる制度の適用期限が2年延長されます(所得税についても同様)
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2. |
使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例の適用期限が2年延長されます
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3. |
中小企業者等以外の法人の欠損金の繰り戻しによる還付の不適用措置の適用期限が2年延長されます
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4. |
中小企業倒産防止共済法が改正され、共済金の貸付限度額の引き上げと併せて掛金の上限額の引き上げが行われた場合、損金算入が認められる掛金の限度額が引き上げられます
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